Since 1994, Just for Music! いらっしゃいませ、どうぞ店内へ。
"EVERYTHING FOR ANALOG"
アナログ・プレーヤー関連なら何でも揃う専門店、セレクトオーディオ・ショップ マエストロ・ガレージ です。
アナログ・レコードで聴く音楽は、やはりどこか格別なものがあります。音楽を聴くのにちょうど良い、スローフードならぬスローメディアなのかもしれません。
忙しい普段はCDや配信も便利ですが、週末など少しゆっくりと時間を過ごせる折には是非レコードをかけて音楽をお愉しみ頂きたいものです。
レコードとそのためのアナログ・オーディオが無かったら、オーディオは今の半分も面白くない、などと思う今日この頃です。
愛好家の方はもちろん、押し入れに仕舞い込んでいたレコードプレーヤーを引っ張り出して久々に盤をかけてみようかという「復帰組」、或いはこれからちょっとレコードも聴いてやろうという「新規参入組」等など、どうぞお声をお掛け下さい。
当店はネット専門ショップではありません。
オーディオは、カタログやネットでは得られない、製品に関してばかりでない、生の情報をお店で直に吸収して頂きながら納得のいく購入をされるのが本来の姿、きめ細かいサポートにも万全を期すのが専門店の使命と考えております。
オンライン・カート・システムで購入される際も、どうぞお気軽にご相談下さい。
オリジナル製品も含め、一味違う製品を積極的にご紹介していきます。
ハードだけでは片手落ち、レコードもこつこつと並べていきますので、Webサイトをちょいちょい覗いて頂ければ幸いです。
店主敬白
(店舗の場所,営業時間などについては右下のほうの 「店舗のご案内」 をご覧下さい)
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Today's Pick ! ~今日はこれ!~
トーレンスから新しい124 が登場!
と言ってもかつてのTD124 を新品で入手出来ると思ってはいけません。デザインはTD124 をオマージュしながら中身は現代のトーレンスを代表する最新鋭機なのです。
No.1
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待望のトーレンス復活、久々に日本再上陸を果たしました。
実は140年にも及ぶ長い歴史の間には様々な変遷があり、いわば現在のトーレンスは第…
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新着&おすすめ商品
ノンジャンルで店主がお奨めする商品です。新着は主に上のほうに並べます。
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新入荷レコード
新着LPレコード(一部CD)の一部です。
各1点のみ、店頭でも併売していますので、お気に入りが見つかったら即、カートへどうぞ!
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店舗のご案内
いらっしゃいませ!
JR中央線&地下鉄丸ノ内線荻窪駅前1分、小じんまりとした店舗ですが、アナログオーディオ中心に中古LPも揃えて皆様のお越しをお待ちしています。
お気に入りのレコード片手にお越し下さい。
店舗についてはこちら
Tel 03-6383-5786
東京都杉並区荻窪
5-16-14
営業時間
13:00~19:00
定休日: 毎週木曜日
出張などで留守になったり、不定期でお休みを頂くことがございます。
トップページ(このページ)中央欄の3項目、「What's NEW~ニュース~」のところに掲示しますのでお越しの際はこちらでご確認下さい。
お問い合わせ
店主日誌
年末恒例の第9
ルネ・レイボヴィッツ
クリスマスにはくるみ割り人形、年末にはベートーヴェンの第9、年始にはウィンナワルツのレコードを聴くのを恒例としていますが、今年は残念ながらくるみ割り人形は聴くタイミングを逸したものの、第9は何とか年内に聴くことが出来ました。
毎年異なる演奏で聴くことにしているのですが、今年はちょっと珍しい演奏のレコードです。
上のジャケット写真を見て「あー、あれ」となる方は結構なマニア、というのもレコード店で一般に販売されたものではなく、会員制頒布レコードだから。リーダーズ・ダイジェストのベートーヴェン交響曲全集で、立派なボックスに入ったLP7枚組のセットです。
リーダーズ・ダイジェスト・レコードは元々一般家庭向けなので、取り上げる曲目はほとんどが誰もが親しめる名曲。ベートーヴェンでも運命や田園,第9「合唱」ならともかく、交響曲全集となると少々重めの内容ではあります。
これにはちょっとしたきっかけがあって、その経緯は付属の解説書に結構詳しく書かれています。
当時、リーダーズ・ダイジェストはレコード制作を米RCA に委託していて、企画,録音から製盤まで同社が担っていました。RCA 手持ちの音源を利用せず、リーダーズ・ダイジェストのために新たに録音したところが当時の余裕を感じさせます(後年は予算節約か、RCA の既出音源が使用されました)。
担当したのはRCA の名プロデューサー、チャールズ・ゲルハルト(ゲアハート、と言ったほうが実際に近いのかもしれません)で、リーダーズ・ダイジェストではルネ・レイボヴィッツ,ヤッシャ・ホーレンシュタイン,アナトール・フィストラーリ,マッシモ・フレッチャらをはじめ、シャルル・ミュンシュ,フリッツ・ライナー,ジョン・バルビローリなどといった多彩な指揮者達が起用されていました。
このベートーヴェン交響曲全集では、なかでもリーダーズ・ダイジェストへの録音の多いルネ・レイボヴィッツがロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を指揮しています。
レイボヴィッツは通には知られた存在で、シェーンベルク,ウェーベルンやラヴェルに学び、時代の寵児としてパリを中心に活躍していた逸材です。その彼がリーダーズ・ダイジェストでは有名名曲を中心に録音しているところが面白いのですが、なぜ彼の指揮でこのシリーズでベートーヴェンの交響曲全集が出版されたかを、前述のようにゲルハルトが付属の冊子に書いています:
「ベートーヴェンの9つの交響曲全曲をもう一度まとめて出そうという想いはパリの歩道に面したささやかなカフェーで生まれた。
私はルネ・レイボヴィッツと一緒にラヴェルのラ・ヴァルスとボレロの録音をやっていた。2人はコーヒーを飲みながら音楽について議論を戦わせていた。話はベートーヴェンに移った。レイボヴィッツはこう言った。
“世界で一番演奏回数が多いベートーヴェンの第5の出だしのところで、ここのところの小節が一度も正確に演奏されたことが無い、ということに気が付いたことがあるかい? それからここのところと..ここのところ..”
そして48 時間後には彼はベートーヴェンの演奏のなかで一般に行なわれている約600(!)ほどの誤りを見つけ出したことが分かり、録音を行なわない理由はもうどこにもなくなった。」
テンポや拍子、強弱の表現でレイボヴィッツの主張がそのまま演奏に生かされているのがこのセットの特徴です。元々彼の指揮はテンポが速めですが、ここではちょうど現代のピリオド演奏(時代考証)を先取りしたような演奏で、かつ当時のロイヤル・フィルがビーチャムの息のかかった全盛期であるため名人揃い、きびきびと指揮に食い付いて実に生き生きとしたベートヴェンを聴くことが出来ます。
名曲集中心のリーダーズ・ダイジェストでは異色のセットとなっていますが、玄人筋をも唸らせる好企画でした。
しかも録音が、DECCA の名エンジニアとして名高いケネス・ウィルキンソンが(当時、RCA は英デッカと提携関係にありました)、多くの名録音を生んだウォルサムストウ・タウン・ホールで録っているのでステレオ初期ながら音質の良さは約束されたようなもの。
今回聴いたのは、ビクター音産の良質なプレスによる国内リリース版です。
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