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店主日誌
電源ノイズ!!?
2016年08月03日
 

 
先日、仕入れ先の営業の方が、英国 IsoTek 社のクリーン電源 EVO3 AQUARIUS(アクエリアス)を持参してくれました。何だか、のどの渇きを癒してくれそうな名前です。
立派なプリメインアンプか小型パワーアンプくらいの大きさがあって高級感漂い、ラックの後ろに隠しておくのはもったいないくらいのコンポーネントです。

「CDかアンプあたりをここに繋いでみませんか?」と言うのですが、
[え?今さらクリーン電源は目新しくもないし、ラックの後ろに潜るのメンドクサイしなあ..](心の声)
と早速持ち前のものぐさが顔を出し、一瞬躊躇していると、それを見透かしたようにすかさず、
「では、簡単に効果を試すことが出来るので、ちょっとやってみましょう」
と、何やら小さな箱を取り出します。
「まず、この電源アナライザーを壁コンセントに挿してみます」
でんじろう先生のビックリ実験を見守る子供のような気がしてきました。
するとビックリ、アナライザーには小型スピーカーが仕込んであり、そこから盛大にピーピー,シャーシャーとノイズが出まくり、加えてラジオ放送もかなりはっきり聞こえます。
家庭用電源にのった可聴帯域のノイズを強調して分かり易く出しているのでしょうが、それはそれはひどいものです。
当然ある程度のノイズはのっていると分かっているつもりでも、それを音にしてはっきり聞かされてしまうと、そのままオーディオ機器を繋いで「ああ、いい音だ」と聴いている自分が恥ずかしくなってしまいます。
音だけではなく、アナライザーのパネルには小さなディスプレイがあって、ノイズのレベルを 1000 をMAXとして表示します。困ったことにうちの壁コンセントは800台、繁華街のマンションの1階ですから予想はしていたものの、うーんかなりひどい! また、試しに作業用の数メートルある長い電源タップに繋いでみると、1000 超えのオーバー表示、最悪の状態です。

さて、ここからが見せ場です。
アクエリアスを先ほどの壁コンセントに繋いで、今度はアクエリアス背面にある出力コンセントにアナライザーを挿してみます。
あれ? ちゃんと繋いだ? アナライザーのスピーカーはうんともすんとも言いません。先ほどはあれほどうるさくわめいていたのに、全くの無音です。
「裏のスイッチでも押してるんじゃないの?」と冗談半分に言ったものの、誰でも分かるその効果は絶大、のようです。

数値表示も数十からほぼゼロのあたりを示し、確かに効果の大きさがうかがわれます。

既に数多く存在するクリーン電源,電源フィルターなどもこのアナライザーを試すとそれぞれ効果は確認出来るものの、ここまで低減されるものは無い、とのことでした。

IsoTek は2001年創立とのことですので、まだ比較的若いメーカーですが、独自のフィルター技術を武器に、彼らの高性能オーディオ用電源コンディショナーは世界的にも高い評価を得るに至っています。
あればいいのは分かっているけれど、そのうちにね、という方、安くはありませんが、これはご検討頂いていいかもしれません。

それにしても、あの電源ノイズ・アナライザー(IsoTek製ではありません)、欲しいなあ。