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店主日誌
SAEC アームが復活!
2018年06月03日
 

 
現在、世界的に最も注目を集めるオーディオショウであるミュンヘンのハイエンド・ショウから、耳寄りなニュースが届きました。
なんとあのSAEC アームが復活を果たすというのです。
店主はかねてよりSAEC アーム復活を強く望んでいた一人ですが、当時の設計・製作者が亡き今、ほぼ可能性は無いだろうと思っておりました。ただ、図面等、当時の資料は残っているはずですから、再び製造すること自体は不可能ではないはずです。要は、現在のアナログ製品の常で、販売量(=生産量)とコストの問題です。
それでも敢えて再び作ることを決めた背景には、SAEC のアームが今でも世界的にもトップクラスの人気があり、コストがかかってもある程度の販売が見込めるとの判断があったのでしょう。ドイツで最初に発表されたことからも分かるように、当然ながら国内のみではなく、むしろ海外のハイエンド市場での販売を中心に見越しているはずです。

今回ミュンヘンで発表されたWE-4700 は40年近く前のWE-407/23 を基に作られています。写真で見較べると実に細部まで正確に再現されているように見えます。
レポートによると、外見からは分からない部分で、最先端の技術を駆使することによって、オリジナルでは複数に分かれていた部品を一体加工したり、ダブルナイフエッジを始めとする各パーツの加工精度を向上させるなど、中身はいっそうの進化を遂げているといいます。

復活を現実にした立役者は、長岡市にある内野精工(株)。
「手のひらに乗るサイズなら、どんな素材でも形にします」という、多数のNC複合自動加工機,NC旋盤等を駆使して、今までオーディオ製品,医療・光学部品などを手掛けてきた微細精密加工を得意とする企業です。
 

 
今秋~年内に発売が予定されているとのことですが、気になるお値段は$9000 ほどになる見込みだそうです。