2021年06月12日
JJ 300B
当店の試聴機であるトライオード TRZ-300W(インテグレーテッドアンプ)は出力管の300B を片チャンネルで2本パラレル駆動させて、A級シングル動作で20W/ch の出力を発揮します。
導入したのは標準モデルですので、付属する300B はトライオードの銘の入った純正球です。
いつもはこれで聴いていて、十分その300B らしい芳醇な響きに満足していますが、上級仕様には現在数ある300B 球のなかでも傑作との評判のPSVANE WE300B を搭載したモデルがあります。この球に付け替えた音を試してみたいと思い立ち、トライオードさんからPSVANE をお借りしました。
このアンプは球を換える時のバイアス調整が簡単に出来るので交換は簡単です。
さて、結果は?
ぱあーっと視界が開け、色彩が鮮やかになったような印象で、より300B の特徴がはっきり活かされています。響きが豊かになったと言ってもよいでしょう。
一方、オリジナルのトライオード300B もよく聴けばバランスの点では悪くなく、レコードによってはPSVANE で隈取りがきつくなる場面でも聴き易いのは有り難いところ。
でもPSVANE を聴いてしまうとやはり戻れなくなってしまう??
さてもう1種類手元にあったスロヴァキアJJ 社製300B もついでに試してみました(写真)。
これはちょうどトライオードとPSVANE の間くらい、トライオードに比べると響きが増しますが、PSVANE ほどではない。
三者三様、いえ三球三様。真空管アンプは困りますね、カートリッジを交換するように、一度試すとどれも皆付け替えて試したくなる。
これくらいにしとこう、っと…。