2013年04月29日
表題はちょっとオーバーですが、My Sonic Lab カートリッジの小さな説明書に書いてある、ターンテーブルとアームの選択に関するひと口メモです。
当たり前のことではありますが、超ヴェテラン設計者である松平氏の示唆に富む一言ですので、ご紹介させて頂きます。
最新,ヴィンテージを問わず、一度根本に帰って見つめ直すことが良い結果に繋がることも多いものです。
トーンアームに関して:
アームは質量配分や機械的強度とともに、スムーズな動作を要求されますが、基本的には複雑な構造や特殊素材に頼ることなく、オーソドックスな構造のしっかりしたもので、各部のコンタクト(電気接触)の確実なものをお選び下さい。
既存のハイテク素材などによるアームでは、それ自体が特有のサウンドキャラクターをもっていることがあり、MCカートリッジの再生帯域バランスにとって必ずしもマッチングが良好とは言えないケースがあります。
このことはヘッドシェルにも言えることで、特殊材よりも手慣れた素材で、軽すぎず、また重過ぎず、バランスとコンタクトの確実なものをお選び下さい。
ターンテーブルについて:
ターンテーブルは回転機であるが故に、駆動モーターの振動対策の十分なものを選び、合わせて外部(床)振動に対する充分なアイソレーションを心掛けることが重要です。
本質的に、ターンテーブルとトーンアームは常に一体化して充分な質量バランスに配慮した上、駆動モーターの振動とその電源アースからフローティングすることをお奨めします。
フローティング構造となっていないターンテーブルではモーターの振動の小さなものを選び、且つ外部振動からのアイソレーションに心掛けて下さい。