2015年01月14日
最近、始まるとつい気を取られるテレビCMがあります。
JR東海の「いま、ふたたびの奈良へ/大神神社篇」。
目を留めるより先に、いきなりティンパニの連打で始まる、あのボロディンのダッタン人の踊りから「全員の踊り」の音楽の強烈なインパクトに耳を奪われます。
お、何のCMだ?と映像を見ると純日本的、静寂に包まれた神社の情景がショートカットで連続し、動的な音楽とは好対照を成して、効果的に入るナレーションとともに印象深く実にカッコいいです。
その後半は一転して同じオペラから有名な「ダッタン人の娘たちの踊り」の女性ヴォーカルアレンジが、神聖で幻想的な雰囲気を醸し出します。
この意外性抜群の選曲は数あるCMへのクラシック使用例の中でも最近の注目作ではないでしょうか。
いつもながらこの会社のCM、うまいです。
そんなことを思っていたら、今日はこのCMを挟んで、まずその前にセコムの「未来をセコムする篇」CM。
これは大胆にアレンジしてあって始めは分かりにくいですが、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」から行進曲が使われています。
そして次がJR東海のダッタン人で、さらに続いて次は「東急不動産/BRANZ」。
ここではお目にかかる機会も多い人気曲、ラフマニノフの「パガニーニの主題による変奏曲」から有名な第18変奏が優雅に流れます。
奇しくもCM3つ連続してバックミュージックにクラシックを使ったものが並び、しかもどれもロシア音楽。
いかにロシアの作曲家達が優れたメロディーメーカーであるか、再認識した次第です。