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店主日誌
「カートリッジ会第6回」
2015年09月03日
 

 
恒例のカートリッジ会、第6回が行われました。

今回の目玉は日本ビクターVictor MC-1、伝説の「ダイレクトカップリング」MCカートリッジです。
針先のごく近くにIC製造技術を生かした極小コイルを配して、まさにダイレクトに音溝の振幅をピックアップしようという構造です。針先はもちろん自社開発のシバタ針です。
ただ大変デリケートなため、破損し易かったり、長年の湿気でコイルがダメになったりと、現在良好な状態で残るものはそう多くないといわれます。
メンバー所有の個体は状態良好、貴重です。
MC-1 がこの方式の初代で、改良型のMC-10L (Laboratory シリーズのL)、そして最高峰のMC-L1000 へと進化しました。

最初にこのMC-1 を聴きました。
予想通り、いや予想以上に鮮烈、ハイスピードで解像度が高く色彩感が鮮明に描かれるので明るい音に感じます。まさに現代最先端のカートリッジと同じベクトルを有していることを確認、時代を先取りした名機であったことが分かります。MC-L1000 となると一体どうなるのでしょう?

特許がらみもあるでしょうが、肝心のビクターがとっくにカートリッジ作りを止めてしまった今、現在の技術でアップデートされたダイレクトカップリング・MCカートリッジを聴きたいと思うのは私だけではないはずです。