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店主日誌
グル―ヴ・ガード
2015年10月14日
 
今日、日本ビクターの古いモノラル盤を聴きながらジャケット裏の解説を読んでいたら、下の隅のほうに何やら小さな四角に囲んで説明書きが載っているのに気が付きました。

表題は「グルーブ・ガード(Groove Guard)」。
オリジナル盤マニアの方なら既によくご存じの用語です。
そこに書いてある説明は、
「このLPはグルーブ・ガードになっています。グルーブ・ガードとは中央のレーベルの貼ってある部分と外周のヘリの部分とが厚くなっているものを言い、ビクターのLPは全部こういう形態をとっています。
これですと重ねて置いても溝の部分がすれ合うことがないので、音溝に傷がつくことがなく、いつも良い音で再生できます。」

縁が高くなっているので何となく勝手に、うっかり針が盤の外側に落ちるのを避けるため、などとも考えていましたが、改めてこう書かれてみると、成る程、その名のとおり「音溝を守る」ための方策なのですね。
そうは言っても、さすがに現在ではLPをはだかで重ねて置くひとはいないでしょうから、余り当初の目的は果たしていないわけです。

元々これはSP時代の名残と考えられ、SPは現在のようなジャケットなどには入っておらず、内袋のような薄い紙袋に入れただけで平気で積み重ねて保管されていました。
ジャケットらしきものに入るようになったLP初期のモノラル時代でも当初はレーベル面も縁も平らなフラット盤でしたから、新製品では音溝を守るグル―ヴ・ガードという新開発仕様が謳われていたわけです。
歴史のあるレコードは、やっぱり面白いですね。