2014年10月22日
今年のハイエンドショウ東京は初めての会場、お台場近く、ゆりかもめのテレコムセンター駅前の青梅フロンティアビルで開催されました。
新橋駅からゆりかもめが20分近くかかるので、普段行き慣れていないせいか有楽町の時と比べて少し遠いかなと感じました。
会場は5つの部屋にコンパクトにまとまっているので回り易い。
入って先ず正面の部屋の前に、ひと際目立つパラヴィチーニさんが立っていたので通り過ぎるわけにはいきません。ご挨拶して、それではヨシノトレーディングも出展しているCルームへ。
この部屋は4社が共同出展しており、時間を区切ってデモのローテーションを組んでいます。これは他の部屋でも同じです。
ちょうどデモしていたのが初めて聞くスピーカーメーカー、CAS-audio。瀬戸物で有名な愛知県瀬戸市にあり、陶器をキャビネットに使ったスピーカーを専門に作っています。
今回はなかでも一番の大作、3ウェイの大型スピーカーを初お披露目。次の米CES出品を目指して完成を進めているそうです。
まだ試作の段階ですが、ちょうどフルメタル・エンクロージュアのスピーカーに通じるものを感じましが、またちょっと違って、何となくこれが陶器エンクロージュアの響き(?)なのかな、という印象も持ちました。大型機ながら完全密閉型です。
クロスオーバー回路やデザイン・仕上げなどをさらに煮詰めて、彼の地での反響も楽しみです。
ヨシノトレーディングは先日のインターナショナルショウと同様のデモでClearaudioの堂々たるMaster Innovationプレーヤー中心、すっかり堂に入った壁谷さんのレコード演奏に自社機器の解説は1割ほどしか出てきません。
次はBルーム。Lyricは1bitデジタル・プリメインアンプの新製品X-PM7 のプロトタイプを展示、一段と洗練された外観からも期待が持てます。12月の発売予定。
Eルームも楽しみなメーカーが並んでいます。
ポーカロラインが輸入するデンマークのtangentからは北欧らしいなかなか素敵な新スピーカーSPECTRUM X5 が展示されていました。
コニシスからはいよいよフォノステージアンプの上級機の登場です。
トップパネルが開いていて内部を見ることが出来ましたが、上下2段になった基板に完全ディスクリートで組んだ部品が整然と並ぶ様は、それだけでもいい音がしそうです。改めてお聴きになりたい方はご一報下さい。
最後に入ったのがAルーム。
ここにも楽しみなメーカーが入っています。
オーディオデザインはフルラインナップを用意して大型のディナウディオを鳴らしていました。
プリアンプにはリーズナブルな価格の新製品DCP-110 がお目見え。
パワーアンプDCPW-200 を使ってのハンス・ジマー作曲「パイレーツ・オブ・カリビアン」は快感のド迫力で鳴り響きました。
同じ部屋に新しいスピーカーメーカー、ヒロアコースティックラボラトリーの金庫のようなスピーカーシステムが展示されていました。
子供の頃から数えきれないほどスピーカーを自作してきた熱心なオーディオファイルが興したメーカーです。
3ウェイのユニットをそれぞれ独立したエンクロージュアに収めた、ちょうどかつてのGOLDMUND Epirogue をスリムにしたような形状で、ユニットにはすべて独ACCUTON製を採用しています(トゥイーターのみソフトドームの用意も有り)。
音は予想される通り曖昧さが無く鮮やかでハイスピード、大音量にもびくともしません。海外のフルメタル族にも一脈通じるところがあります。
加工精度はメイド・イン・静岡の世界最高レベル、かつトゥイーターを好みで3種類から選択出来たり、3つのエンクロージュアの相対位置を高い精度で調整して位相を合わせることが出来るなど、良い意味でアマチュアライクな部分も備えているところがユニークです。
帰り掛け、通路でCDやレコードなど音楽ソフト販売があったのでちょっと覗いてみたらまずいものを見つけてしまい、衝動買いです。
当店のすぐ近くにあるクラスック専門レーベル、FontecがCDのバーゲンをやっていて、今は亡きフランスの名匠、ジャン・フルネのCDとDVDを会場特価で買い込み、最後にもうひとつ思わぬ収穫で帰路につくことが出来ました。