2015年09月23日
LUXMAN から遂に直熱三極管300B を使ったシングル・パワーアンプが発売されます(10月下旬発売予定)。
同社は'84年に300B によるモノラル・パワーアンプMB-300 (当時110万円/ペア)を発売していましたので、じつに31年ぶりの300B アンプということになります。
今回のMQ-300 はそのMB-300 の基本回路構成を踏襲しながら新設計されたステレオ・パワーアンプで、外観デザインにもMB-300 のテイストが活かされています。
最大のトピックは、出力管の300B に信頼性の高い国産球、高槻電器工業製のTA-300B を採用した点。この真空管の登場で初めてラックスマンでの久々の300B アンプが企画に乗ったであろうことは想像に難くありません。
極めて高価なこの球を使ったアンプ、それだけでも実に贅沢な製品ということが出来ます。
回路は6SN7GTB のパラレル接続2段による電圧増幅段と、ラックスマン・オリジナルのオイルコンデンサーにより結合された300B シングルのパワー段というシンプルな構成とし、全体を無帰還とすることで自然な音調を目指しています。
とくに創業90周年記念モデルとは謳っていませんが、その節目で新たに同社が自社の存在意義を問うマイルストーン・モデルであることは疑う余地がありません。
LUXMAN MQ-300 1,600,000円(税別)