2019年05月01日
PHONOPHILE フォノファイルの高橋さん、只今新しいレコード・スタビライザーを試作中です。
形状や材質,仕様などほぼ固まってきたとのことで、その最終試作品をお借りして試用してみました。
どちらもフォノファイルらしく外観は本革にステッチを活かしたデザインで、とくに縦の縫い目は野球のグローブと同じ縫い方をしてあります。使い込むと風合いが増して来そうですね。
黒くて大きいほうが実は見かけと違って軽く、中身も均一な樹脂製です。
イエローの小さいほうが重く、中身は樹脂と金属のハイブリッドです。試作品では金属に鉄を使っていましたが、他にもステンレス,真鍮,銅などを重さと音色を調べながら検討中とのこと。
どちらも底面にはハネナイトを貼り込み、微小振動の吸収を図るとともに、大切なレーベルを守る役目も果たします。
最終仕様ではまた変わる可能性がありますが、大きくて軽いほうはその重さどおり、きれいな響きを残しながらよりピントが合ってはっきりする印象、小さくて重いほうはより静けさが際立って、落ち着いてじっくりと聴き込める印象。
よくスタビライザー選びについてのご相談を受けますが、重さや大きさ,材質,構造等、各製品様々な考え方で工夫を凝らしており、一概にどのタイプが良いということは出来ません。
お使いのプレーヤーのプラッターやプラッターマットとの相乗効果、かける盤の状況(板の厚さや反りなど)などを考慮して、どのようなスタビライザーを使えばどのような結果になるかを予想して、自分の求める方向に合致しそうなものを選ぶほかありません。
異なったものを使い分けるのも良い方法で、今回の2つは異なった効果を持つため、両方を使い分けるというのも一興かと思います。
しかもどちらもあまり高価にはならない模様(大きな方が若干安いようです)。2つ買っても他より安いかも。
もうすぐ完成、乞うご期待!