店主日誌
スピードメーター、交換
2024年12月15日
メーターアッセンブリー
お客様への納品でも活躍している当店のVOLVO V50 はほぼ20年になり、距離も16万キロを超えています。
後期高齢車というところですが、とくに介護(?)も必要なく、たまに短期入院はしますが、大病も無く今でも元気に働いてくれます。
ただ、少し前から次第にスピードメーター(メータークラスター全体)の照明が暗くなり始め、とうとう完全に照明が点かなくなってしまいました。
メーターの各種表示は問題無いので昼間の明るいうちはよいのですが、夜になるとメーターが真っ黒になり全く見えません。走れないことは無いので、しばらくそのままで乗っていましたが、さすがに速度が分からないのでは運転に支障をきたします。
実は暗くなり始めたころに、いつもお願いしている整備工場に車検に合わせてメーター照明の交換もお願いしたのですが、困ったことに昔のように豆電球をいくつか交換して済むようにはなっておらず、照明源はすべてLED でメーターと一体化しており交換不能、と断られてしまいました。つまりメータークラスター全体を交換する必要があるということです。
最近の車の電装系は、一部を修理するというのではなく、アッセンブリー全体を交換するというケースがほとんどで、その分高くつきますね。
純正パーツのメーターアッセンブリーは恐らくビックリするほど高いであろうことは確認するまでもなく、それではメーター内部で修理が出来ないかと、意を決してメーターを外して分解してみました。
やはり工場から言われた通り、LED が基盤上に半田付けで固定されており(基板写真2枚目の上の方に一列に並んだ白っぽい点状の部品がLED)、しかもすべて交換困難な微小の表面実装部品で、仕様・規格も分かりません。
しかもよく考えてみれば、たくさん着いているLED が皆同じように暗くなって消えたので、不具合のあるのはむしろその電源かコントロール部でしょう。それでは完全にお手上げです。
そうなるとやはりメーターの交換しかありません。
そこで中古のメーターアッセンブリーを探してみることに。ただ、メーター交換についても以前、工場に訊いていて、中古パーツで交換すると、うまく動作するときとしないときがある、と言われていました。恐らく仕様とソフトウェアの問題だろうと考えられます(新品部品で交換する場合は、新規にソフトウェアを読み込む必要がある)。
そこはまあ、安めの中古品を探してダメもとで試せばいい、といつも通り楽観的にいくことに。ただ、そんな博打のような作業はプロが受けてくれるわけは無く、自分でやるほかありません。
とにかく年式と部品番号(メータークラスターにシールが貼ってある)だけは同じものを、と探し出して取り寄せました。いろいろ見てみると、メーターの外観は同じようでも品番が異なるものが存在していることも分かりました。
また、メーターの上にメーターとは何の接続も無い別体の小型ユニットを背負っているのですが、これがリモートキー受信機であることが分かり、これは今まで着いているほうを新しいメーターに取り付けることにしました。
メーターアッシーにケーブルコネクターを接続、元通り車両に収めてカバーを戻し、さて、動作やいかに?
有難いことに一番下の写真のように照明はしっかり灯り、試しに走ったところ、スピード表示,タコメーター,ガソリン残量,時計,温度,各種警告灯,メッセージ表示など、すべて正常に働いていることが分かりました。
但し、オドメーター(積算走行距離)だけは取り替えた中古メーターの表示となってしまうのは致し方ないところ。約16万キロが10万キロ強となりましたが、それぞれ取り替えた時点での数値を記録してあるので必要に応じて実際の距離に換算することは出来ます。
これで夜も安心して走れるようになりました。
めでたし、めでたし。