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音展2022、見聴き歩き
2022年06月15日
音展 OTOTEN は日本オーディオ協会が主催するオーディオショウで、かつてのオーディオフェアの現在形です。
その音展もコロナ禍の影響で2020,2021年は開催が見送られ、ようやく今年は6月11,12日に開催されました。場所はインターナショナルオーディオショウと同じ東京フォーラムです。
12日(日)に見聴きしてきましたので、かいつまんでご報告。
YUKI AP-0 turntable
いつものように一番上の6階に上って、まず 由紀精密 YUKI(このブースは4社の合同で、他にSAEC,Zonotone,光城精工が出展)。
すでにオーディオ誌や産業・経済誌などで取り上げられて話題となっていますのでご存じの方も多いと思いますが、独自開発のアナログ・プレーヤー AP-0 が今回国内で初めてのお目見えとなりました。国内でと言ったのは、つい先日、世界最大級のオーディオフェア、ドイツで開催された「ミュンヘン・ハイエンド2022」に一足先に初出展したから。
AP-0 の企画・開発を担った由紀精密 永松社長(実は大の音楽ファン!)
由紀精密のプレーヤーは試作機が出来たときから注目してきましたが、まったくゼロからの開発にもかかわらず、これだけ独自の技術を盛り込んでの製品化は国内では稀と言えます。
今回の音展でも、店主としてはやはり最も印象に残った製品となりました。
同じ階のブライトーンのブースでは LUMIN 初のプリアンプ(ネットワーク・プレーヤー機能内蔵)P1 とパワーアンプ LUMIN AMP、そして Westminster Lab のプリアンプ Quest とパワーアンプ Rei が Dynaudio のスピーカーでデモされていました。
LUMIN P1, AMP Westminster Lab Quest
Westminster Rei mono-brock power amp.
KRIPTON KS-55 Hyper powered speaker system
1階降りて5階の KRIPTON では新製品のミニ・パワードスピーカー KS-55 Hyper がそのミニマムなサイズからは想像出来ないサウンドを披露(高さ16cm×幅11cm×奥行き20cm)。
このスピーカーはDAC も内蔵し、Bluetooth で接続しますので配線は電源ケーブルのみ。アイデア次第で様々な使い方が拡がります。
amphion Argon7LS
オーロラサウンド,アナログ・リラックス,ウィンテスト(amphion)の合同ブースでは店主も推薦のフィンランドのスピーカー amphion アンフィオンが相変わらずイイ音してました。
CS Port TAT2M2 turntable
CS Port ブースではターンテーブルの新製品 TAT2M2 をデモ。
堅牢無比なワンボディに同社のリニアトラッキングアーム AFU1-2 を搭載していました。
パコ,ディ・メオラ,マクラフリン、3人のジャズ・ギタリストのライヴ盤「Frigay Night in San Francisco」が臨場感あふれる冴えた音で聴かせました。
DYNAUDIO Evoke 50 speaker system
ディナウディオとトライオードの合同ブースでは、DYNAUDIO Evoke 50 スピーカーをTRIODE Evolution,Musashi や フランスAtoll IN400se インテグレーテッドアンプで鳴らしていました。
トライオード・アンプでのデモでは、元国鉄マンの山崎社長ならでは、蒸気機関車の疾走音を収めたCDの爆音で盛り上がりました。
ディナウディオの新しいEvoke シリーズは音質と価格のバランスに優れた、最も幅広くお勧め出来るスピーカーに違いありません。
TRIODE Evolution, Musashi integrated amp.
Atoll CD200 CD player, IN400se integrated amp.
今回久し振りの音展でしたが、入場を予約制としたことで特別な視聴時間帯以外は余り混まずにゆっくりと回れたのは良かった半面、若干、目新しさに欠けていた感は拭えませんでした。
新製品の開発も今まで以上に困難な現在、今ある優れた製品を改めて見直す機会と言えるかもしれません。