LUXMAN ラックスマンは創業90周年を迎えた、我が国の誇る老舗専業メーカー。
そのアニヴァーサリー・イヤーにはアナログ・レコード再生関連の製品を中心に意欲的な開発を進めているのは頼もしい限りです。
昨年はまず全霊を注いだフラグシップ、真空管フォノステージEQ-500 を発表して好評を博しましたが、今回はすでに'08年から定番モデルとしてロングセラーを続けてきたE-200 フォノステージ・アンプの後継となるE-250 の登場です。
価格帯やサイズ,使い勝手等は引き継ぎ、さらに定評のある回路やパーツの大幅なブラッシュアップと、最新のフォノイコとしてより深い使い方に対応した機能、すなわち、EQ-500にも採用された、カートリッジの特性に合わせた負荷インピーダンスと負荷容量の切り替え機能を搭載しました。
具体的にみていきましょう。
使用するカートリッジに対して最適化する負荷調整機能
接続するカートリッジの特性に合わせる負荷インピーダンス切り替え (34/47/56/100kΩ) と、負荷容量切り替え (0/100/220/320pF) スイッチを背面に装備し、カートリッジが持つポテンシャルを最大限引き出します。
本格的なNF型イコライザー回路
初段のFETをパラレル接続することで低ノイズを実現した高S/NのNF型イコライザー回路を、オリジナル・カスタムパーツの多用して構成。
高品位MCトランスの搭載
ローインピーダンスのMCカートリッジにも対応するL/R独立のスーパーパーマロイ・コア採用の2段階ゲイン切替え付きステップアップ・トランスを搭載。
大容量の電源回路
電源回路には、新開発の低背型大容量ブロックコンデンサーと、ディスクリート構成のレギュレーター回路を採用し、高品質な電源環境を実現。
また、繊細な音楽信号をスムーズに伝送するラックスマン独自のラウンドパターン配線基板を採用。
簡易なACアダプターを使用する多くの海外製品とは一線を画す部分です。
ツインアームに対応する入力切替
2台のプレーヤーやツインアーム搭載のプレーヤーに対応する2系統の入力をフロントパネルのトグルスイッチで切替え可能。
モノラル・モード・スイッチ、ローカット・スイッチ
どちらもフロントパネルのトグルスイッチで切替え可能。あらゆる場面を想定した心配りは老舗ならでは。
アーティキュレーター機能(消磁機能)
カートリッジの帯磁による音質劣化が顕在したときに、再生する音楽の信号電流でカートリッジやMCトランスを消磁するアーティキュレーター機能を装備。
店主おススメ!
回路形式: NF型イコライザー
入力: RCA×2 (フロント・パネルに切替えSW)
出力: RCA×1
入力感度: MM: 3.2mV、MC: high 0.37mV, low 0.12mV
定格出力: 250mV /300Ω
全高調波歪率(THD): 0.003%
SN比: MM: 90dB、MC: high 83dB, low 80dB
チャンネルセパレーション: 91dB 以上(10kHz)
RIAAカーブ偏差: MM: ±0.3dB (20〜20kHz)、MC: ±0.5dB (20〜20kHz)
入力インピーダンス: MM: 34kΩ, 47kΩ, 56kΩ, 100kΩ (切替式)、MC: high 40Ω, low 2.5Ω
消費電力: 6W
外形寸法/ 重量: W364×H81mm×D274/ 4.3kg