オーディオテクニカの上級MC型カートリッジが一新されました。
製品型番のART というのはAudio-Technica Reference Transducer の略称で、オーディオテクニカ製品の中でも特別なモデルにのみ使用されています。
AT-ART9XI は今までのAT-ART9 の後継機。型番最後のIはIron、つまり鉄心コイルを表しています。
鉄心コイルの発電効率の良さを最大限生かして十分な出力電圧(0.5mV)を得ているのは先代AT-ART9 と共通しますが、今回の設計変更でマグネット,カンチレバー,ダンパーと主要部品の見直しが行われ、従来の元気の良さに加えて、より上質な細部の表現,落ち着きある再現を獲得しました。
● デュアル・ムーヴィングコイル方式
オーディオテクニカ独自の逆V字型に配置されたデュアル・ムーヴィングコイル方式により、高セパレーション,ワイドレスポンスを実現。
強力なネオジミウム・マグネットとパーメンジュール・ヨークでコイルギャップ部の集中磁界が最適となるよう設計されています。
● 針先は無垢特殊ラインコンタクト針、ソリッドボロンのカンチレバーを採用。
無垢特殊ラインコンタクト針
その他、
● 発電コイルにはPCOCC 線を使用。
● 振動系や磁気回路を支持するアルミ削り出しベースに、アルミニウムハウジングと高剛性樹脂を組み合わせたボディを採用。効果的に不要振動を排除。
● カートリッジ側アルミボディに固定用ネジ(M2.6)が切ってありますので、ヘッドシェルの上からビスで留めるだけで確実に固定が出来て楽です。ヘッドシェル一体型アームを搭載する多くの海外プレーヤーにも取り付け易くなりました。
発電方式: MC型
出力: 0.5mV (1kHz、5cm/sec)
周波数特性: 20〜50,000Hz
インピーダンス: 12Ω(1kHz)
負荷インピーダンス: 100Ω 以上(ヘッドアンプ接続時)
チャンネルセパレーション: 30dB(1kHz)
チャンネルバランス: 0.5dB(1kHz)
コンプライアンス: 25×10-6cm/dyne(スタティック)、15×10-6cm/dyne(ダイナミック、100Hz)
適正針圧: 1.6〜2.0g(1.8g 標準)
スタイラス形状: 無垢特殊ラインコンタクト針、1.5×0.28mil
カンチレバー材質: Φ0.28mm ソリッドボロン
重量: 8.5g