Hyun Lee, TEDESKA
独TEDESKA テデスカは、設計者のヒュン・リー氏が自らが製作するベルリンのフォノカートリッジ専業工房。
カートリッジの重要なパートナー、リードワイヤーは小さくて短い単なる配線ですが、おろそかには出来ない大切なパーツ。カートリッジの一部と言ってもよいでしょう。
テデスカのリー氏も当然同じように考え、カートリッジの開発と並行してリードワイヤーの研究も進めていました。
名称の「GUTS」は弦楽器に使う「ガット弦」からきています。
ガット弦とは羊や牛の腸から作られた弦のことで、主に古楽器演奏で用いられてきました。年季の入った古楽ファンなら、かつてドイツのコレギウム・アウレウム合奏団がガット弦を使った弦楽器を用いて得も言われぬ雅な音色を奏でていたことを覚えておられるでしょう。いかにも楽器奏者であるリー氏らしい発想です。
もちろんリードワイヤー製作にガット(羊の腸を使った細紐)を使っているわけではなく、ガット弦の奏でる温もりがありナチュラルな音のイメージを大切にしているわけです。
GUTS-C は、導体には厳選した38AWG の高純度銅線を18本撚った線材を使用し、被覆はコットンとシルクの複合繊維を使っています。
端子には金メッキ・リン青銅を採用し、そのカバーはアクリルコーティングを施したグラスファイバー製です。
更に各リードワイヤー部に二酸化ケイ素を使用した制振リングを設置、微振動に起因する有害な付帯音の排除を目指しています。
カートリッジ同様全てヒュン・リー氏の100%手作業により製作されています。
[製品仕様]
導体: 38AWG 高純度銅線×18本
長さ: 40±0.5mm
端子直径: カートリッジ側 1.25mm,ヘッドシェル側 1.0mm
端子材質: 金メッキ・リン青銅
絶縁被覆: コットン・シルク複合繊維
制振リング: 二酸化ケイ素製
重量: 約1.5g/1本