池内友次郎(1906-1991)/
ソプラノと管弦楽のための三つの小品 謡曲「熊野(ゆや)」(1942)
弦楽四重奏曲「プレリュードとフーガ」(1946)*
瀬山詠子(S)
山田一雄指揮 日本フィルハーモニー交響楽団
*巌本真理弦楽四重奏団
[巌本真理(1st Vn)、友田啓明(2nd Vn)、菅沼準二(Va)、黒沼俊夫(Vc)]
池内友次郎(1906-1991)は俳人高浜虚子の次男として東京に生まれました。慶應義塾大学予科を中退して渡仏、パリ音楽院に入学します。
当時はドイツ留学が主流であったのに対し、その風潮への反発もあってドビュッシーやラヴェルを生んだフランス音楽への憧れから日本人作曲家としては初のフランス留学を果たします。
パリ音楽院では初めての日本人留学生として、途中3年間の一時的帰国を除いて1936年まで10年間に及ぶ研鑽を積むことになります。和声法をP.フォーシェ、フーガ技法をG.コーサード、作曲をA.ビュッセルに就いて学んでいます。
帰国後は日本大学芸術科教授として後進の育成に力を注ぐ傍ら、多方面の作曲をこなしました。
戦後、1947年には芸大作曲家教授として迎えられ1974年の退官までに実に数多くの教え子を育ています。
小倉朗,別宮貞雄,箕作秋吉,尹 伊桑(ユン・イサン),松村貞三,黛敏郎,間宮芳夫,石井歓,石井眞木,林光,諸井誠,矢代秋雄,三善晃,一柳慧,湯山昭,野田暉行,廣瀬量平,池辺晋一郎,西村朗 等々、戦後日本の作曲家の大半が含まれるのではというくらい多士済々。
1955年には門下生グループ「深新会」が結成されています。
ここに収められて作品はいずれも20世紀初頭のフランスの息吹を感じさせる豊かな色彩感を聴かせます。
教育に多くを捧げたため、限られた数の作品しか残されなかったのが惜しまれます。
レーベル/原産国: KING/ 国内プレス
レコード番号: GT-9324
レーベル,プレス情報: 青/ KING
Stereo/Mono: Stereo
盤のコンディション: NM
ジャケット(ボックス)のコンディション: EX(若干黄ばみ)、帯付き
録音: '69.2, 世田谷公会堂、'68.8, キング2スタ