DS Audio は光電型フォノカートリッジとその専用フォノステージアンプを専門に製造するオーディオメーカー(神奈川県相模原市)。
かつてアナログ・レコード最盛期にわが国で開発、1960年代後半から70年代初頭までの短期間ではあったものの実用化、販売された独自方式のフォノカートリッジがありました。
光電型と呼ばれるその方式は、主流であるMMやMCなどの電磁変換タイプとは全く異なり、光源と受光素子、それにその間に置かれる遮光シャッター(スリット)で構成されます。
針先が音溝の振幅を拾うとカンチレバーに付いたスリットシャッターが振動して光量が変化、それを電気信号の変化に変換して出力するというものです。
この光電式カートリッジを独自の技術で見事、当時成し得なかった完成度で蘇らせたのがDS Audio です。
ただ、従来の電磁誘導型カートリッジとは根本的に発電原理が異なるため、フォノイコライザーアンプも専用のものを組み合わせて使う必要があります。
光電カートリッジ DS002 が第3世代のDS003 になると同時に、対となるフォノイコライザーアンプもDS003 Equalizer へと新しく生まれ変わりました。
DS002 イコライザーと比較して基板の厚みを1.6mm厚から2.0mm厚に変更、銅箔の厚みは35μから70μへ変更されました。
電源部のコンデンサーバンクは大容量33000μF×10本を継承。
低域のカットオフ周波数は4種類から選択可能となりました。
抵抗器の脚どうしを撚り合わせる手配線製作ももちろん継承。
抵抗の脚を基板に挿入、カットせずに撚り合わせて直接配線するという、まるで真空管アンプの配線のような配線方法を採っています。
さらに基板裏のパターン面では裏打ち配線を加えて製造しています。量産品では考えられない、手間のかけた手作業ならでは。音楽信号の流れる部分のインピーダンスを可能な限り低くする工夫です。
回路形式: DS Audio 光電型カートリッジ専用
入力: RCA PIN×1
出力: RCA PIN×2
定格出力: 500mV(1kHz)
出力インピーダンス: 120Ω
外形寸法/ 重量: W330×H92×D295mm/ 5.0kg