Aurosasound オーロラサウンド初のMC昇圧トランスです。
オーロラサウンドと言えばスウェーデンのトランス・メーカー、ルンダール社(Rundahl)との親密な関係を活かして独自仕様の高性能トランスを使えるのが大きな強みです。
当然ながら今回のMCトランスでも独創的構成によるルンダール社トランスが採用されています。
その特徴は、
1)巻き線ボビンを使わない
2)アモルファスコバルトコア
3)デュアルコイル構造
4)ケースに入れて樹脂で固めない
5)すべての製造機械は自社開発
銅線を巻く芯となるボビンは製造上便利ですが、肩のところで銅線にストレスがかかり、また細い線で多くの層を重ねていくとどうしても樽状になるという問題があります。
ルンダール社では、ボビンのかわりに絶縁シートを各層において直接巻き、多く重ねても常にきれいに平らになるように工夫されています。
このほうが少ない面積に多くの銅線を巻くことが出来、周波数特性に癖のないものが出来ます。
デュアルコイル構造は2つの同じ構成のコイルがそれぞれ外部からの雑音をキャンセルし、またコイル自体が出す磁束も外部に影響を与えないという長所があります。
AFE-12 のトランスはアモルファスの帯状のストリップをルンダール自社特製の機械でコイルの中を何回も通して切れ目を入れることなくコアを形成しています。
微小信号における電気磁気変換効率が良く、周波数特性に優れています。
トグルスイッチにて3段階で負荷インピーダンスの設定が可能で、幅広いMCカートリッジに適合します:
Low 0.7Ω〜10Ω
Mid 11Ω〜30Ω
High 31Ω〜100Ω
これには一般的な巻き線のタップ切り替え方式ではなく、2次側の負荷抵抗値の調整で3段階に対応する方式を採っています。
外装ケース内、トランスとの隙間には100%ピュアコットンを充填して、外乱から優しくガード(写真3)。
周波数特性: 20〜50kHz(-3dB)
昇圧比: 26dB(Low position)
入力インピーダンス: 0.7〜100Ω(3段階切り替え)
外形寸法/ 重量: W70×D30×H95mm/ 244g