My Sonic Lab マイソニック・カートリッジの性能を極限まで引き出すことを目的に作られた昇圧トランスStage 1030 の入出力端子に、バランス接続用にXLR 端子を搭載した特別モデル(受注生産品)。
MCカートリッジの発電方式はほとんどが発電コイルがアースラインからフローティングされた(接地していない)バランス動作による出力となりますが、通常の信号伝達方法は一端が接地されたアンバランス接続となっています。
これでは純粋なバランス型発電方式の利点が接続によって活かされないことになり、とりわけ微小エネルギーの発電系にとっては大きな損失となっています。
マイソニック・ラボは早くからこの問題に取り組んできており、そのための方策が、
- 2芯シールド方式によるバランス接続
- MCトランスによるフローティング入力回路
です。
これはRCA PIN 端子による接続でもアースラインの処理を考慮すれば充分にバランス伝送が可能な接続方式で、信号アースがシャーシアースから分離(フローティング)されるため、微小信号のカートリッジにとっては理想的なバランス伝送となるフローテッド・バランス接続回路です。
一般的なアンプは、通常AC電源により動作しますが、ここには電源トランスやAC/DC変換回路(レギュレーター)があり、ここで発生する誘導ノイズが問題で、シャーシでは電源トランスの誘導電位も高く、レギュレーターの整流器で発生する強力で汚れた「スパイク・ノイズ」などもシャーシ接地されるため、シャーシは常に高いアース電位をもつことになります。
これが回路のアースラインとして接続されるため、シングルエンデッド(アンバランス)回路では、微小電位のカートリッジにとって、それが非可聴帯域であっても極めて深刻な影響を受けていることになります。
これを解消するのが上記のフローテッド・バランス接続で、アースフローティングの意味がここにあります。
本来、バランス伝送の利点は、コモンモード・ノイズのキャンセリング効果によりS/N比の高い伝送特性が得られることですが、アースラインを切ることが出来ない接続では微小エネルギーを扱うMCカートリッジ・コイルにとっては十分な対策とは言えません。
以上のようにマイソニックの考えるバランス回路は、3ピンのXLR 端子接続でも、カートリッジ/トランス1次側間はアースラインをフローティングすることでフローテッド・バランス接続を実現するもので、MCトランス1次側のセンター接地を避けているのもこのためです。
入出力端子を、「XLR ⇒ XLR」と「XLR ⇒ RCA」との2種類の中からお選び頂けます。
ご注文時に指定下さい。
店主おススメ!