“リステンパルト/アルビノーニのアダージョ”
アルビノーニ/
弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調 (レモ・ジャゾット編曲)
オーボエ,弦楽と通奏低音のための5声の協奏曲 ニ短調OP.9-2
トランペット,弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ長調OP.7-6
弦楽と通奏低音のための4声のシンフォニア 変ロ長調
弦楽と通奏低音のための5声のソナタ ト短調
カール・リステンパルト指揮 ザール放送室内管弦楽団
ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(Vn)、モーリス・アンドレ(Tp)、ジャック・シャンボン(Ob) p>
映画にも使われて今や「アルビノーニのアダージョ」として有名なこの曲は、'58年にアルビノーニの主題目録などをリコルディ社から公刊したイタリアの音楽学者レモ・ジャゾットがアルビノーニの遺したトリオ・ソナタ ト短調の断片をもとに復元したものとされていますが、実際は殆どジャゾットの新たな創作と言えるものです。
確かにバロック音楽というよりは、ちょうどレスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア」のようなものと思ったほうが良いのでしょう。
今更こんなポピュラー名曲はいいよ、と言うなかれ。
このリステンパルト盤は愛すべき名旋律を実に上品、丁寧かつ情熱を秘めて演奏していて、十二分に楽しませてくれます。
さすがは通好みのリステンパルトと言うべきでしょう。
もちろん本筋の、本人の作となる4曲も錚々たる独奏者を迎えて申し分ない仕上がりです。