“アンヘレス/ルネサンス期のスペイン歌曲集”
- コルナーゴ/貴婦人よ、あなたを見る者に
- エンリーケ/そんなにもあなたを思うわが思い
- (作者不詳)/王様は一人のお姫様をお待ち
- (作者不詳)/薬草のかわいい一束(セファウディの歌)
- (作者不詳)/夜は暗くなり(恋のビリャンシーコ)
- (作者不詳)/牧童ちゃん、眠りなさるな(牧歌的ビリャンシーコ)
- デル・エンシーナ/おお、わが何と悲しき(牧歌的ビリャンシーコ)
- ガブリエル/それを知らせるのは私ではない(宮廷ビリャンシーコ)
- (作者不詳)/水を越えて来たりませ、ジュリエットよ(舞踊歌)
- ミラン/母上よ、あの騎士が(恋のビリャンシーコ)
- フェンリャーナ/私を憐れめ、貴婦人よ(恋のビリャンシーコ)
- フェンリャーナ/アンテケーラから、かのモロ人は去った(ロマンセ)
- フェンリャーナ/ポプラ林から私は来たのですよ、お母さん(民衆ビリャンシーコ)
- ダーサ/アンティオコスは病気であった(ロマンセ)
- ダーサ/あなたの群れの中に容れておくれ(宮廷ビリャンシーコ)
- バスケス/かわいい色黒さん、キスしておくれ(無頼のビリャンシーコ)
- バラデラバーノ/貴婦人よ、もし私があなたを忘れるなら(恋歌)
- バルデラバーノ/どこからおいでか、わが恋よ(恋のビリャンシーコ)
ヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)
ホセ・M・ラマーニャ指揮 アルス・ムジケー
一流のオペラ,歌曲歌手が古楽アンサンブルと、ルネサンス期の歌曲を正面から取り上げた、当時として画期的なアルバム。
アンへレス自身の言葉でそのきっかけを語ってもらいましょう:
「数年前、私はルネサンス時代のみやびな宮廷風歌曲のいくつかに大変興味を惹かれました。
私はそれがとても魅力的な美しい歌曲であるのに気付いて、今日ではほとんど忘れ去られてはいるけれども、非常に重要かつ貴重な財産として、過去の芸術家たちによって私たちに残された音楽の財宝を発見したと思ったほどでした。
'60年のエジンバラ音楽祭において、私は15,16世紀スペイン歌曲からいくつかを選んでリサイタルを開くことになりました。結果は大成功で、それがこの、忘れられたスペイン音楽をレコードの録音して広く公表しようという考えに一層の確信を与えてくれることになりました。
そしてこのレコードを作るのに幸運だったのが、「アルス・ムジケー」というバルセロナの友人たちの熱心な協力を得られたことです。
スペイン宮廷の音楽の分野に専ら身を捧げていたこの優れた友人たちと、私はリチェオ音楽院での勉強を終えて専門的訓練に励んでいた最初の頃、密接に生活と仕事を共にしていました。こうして私にとって未知の音楽の世界に接する機会を得たのですが、すぐにそれに深い愛情を覚え、私たちの音楽のより深い根源を探り、私自身のレパートリーを充実させることに、いたく心を惹かれたのです」(抜粋)
ビリャンシーコ Villancico というのは元々民衆の世俗的歌曲のことでしたが、次第に芸術歌曲や宗教曲にもその名称が用いられるようになりました。
国内初期盤・白金レーベル、赤盤。本国でも白金がオリジナル。
状態良好。