グリーグ/ピアノ協奏曲 イ短調OP.16
ハリナ・ツェルニー=ステファンスカ(Pf)
ヤン・クレンツ指揮 ポーランド国立放送交響楽団
ポーランドMUZA 録音。
ツェルニー=ステファンスカ(1922-2001)はポーランドのクラクフ出身のピアニスト。
教則本で有名なカール・ツェルニーの直系の子孫にあたり、幼いころから天才少女ぶりを発揮、生地の音楽院で学んだ後、パリのエコール・ノルマルでアルフレッド・コルトーに師事しました。
25歳の時にはワルシャワで開かれたショパン・コンクールで(ソ連のベラ・ダヴィドヴィチとともに)1位受賞の快挙を成し遂げました。
この録音は彼女の40歳頃、気力,経験,技巧ともに充実していたと思われます。
冒頭から彼女の打鍵は揺るぎなく、シンフォニックなクレンツの伴奏と対等に渡り合って進みます。ショパン弾きというのは勝手なレッテルであって(もちろんショパンは素晴らしいのですが)、事実、コンサートでは自国の現代作曲家の作を始め幅広い時代の曲を弾きこなしていました。
MUZA が新世界レーベルから発売されていた頃のステレオ10インチ初期盤。ポーランド放送響の来日記念盤なのでクレンツの指揮姿が表紙を飾っています。
レアな音源。
状態良好。