サン=サーンス/交響曲第3番 ハ短調OP.78 「オルガン付き」
シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団
ベルイ・ザムコヒアン(Org)
レオ・リトウィン,バーナード・ジゲラ(Pf連弾)
「0.5‐ポイントファイヴ」シリーズと銘打って米本国の企画でリリースされた高音質LPの1枚。
この録音のオリジナル・プロデューサーはリチャード・モアで、彼と並んでRCAの黄金期を支えた名プロデューサー、ジョン・ファイファーが新シリーズを企画しました。
初出時から約20年経った当時の最新技術で、オリジナルでは不可能だったハイクオリティな製盤を行い、RCA黄金時代の名盤たちを蘇らせるのが目的でした。
0.5というのはハーフスピード・カッティングの意味。
JVCカッティングセンターでステューダーA80 テープレコーダーにより半速再生した音声信号はJVCのDCアンプで増幅されてJVC CH-90 カッティングヘッドに送られます。ノイマン VMS-70 カッティング・レースのターンテーブルも半速で回転させてラッカー・マスターがカットされました。
盤の材料には定評あるJVCスーパー・ヴァイナルが使用されています。
実際に盤面を見ると一目瞭然、TELARC盤を彷彿とする音溝が大きくうねっています。新旧の盤の周波数スペクトル比較を見ると中低音域がかなり厚くなっていることが分かります(第2楽章・マエストーソ)。これはこの曲のオルガンを聴くとよく分かります。
左: 新盤、右: 旧盤