“リステンパルト/J.S.バッハの息子達”
J.C.バッハ/シンフォニア ニ長調OP.18-4
C.P.E.バッハ/シンフォニア ロ短調
W.F.バッハ/ラメント ニ短調
W.F.バッハ/シンフォニア ニ長調
J.C.バッハ/シンフォニア ト短調OP.6-6
カール・リステンパルト指揮 ザール室内管弦楽団
バッハの息子たちの交響曲集。古典派の交響曲に成長する前、過渡期の作品としてシンフォニアと表記しました。
大バッハは2人の妻との間に20人の子供をもうけ、うち男は6人が成長しましたが、長男がヴィルヘルム・フリードリヒ(W.F.)、次男がカール・フィリップ・エマニュエル(C.P.E.)、11男がヨハン・クリスチャン(J.C.)。
父の威光を直接受けていた長男、ヴィルヘルム・フリードリヒは長大なフーガを聴かせてくれますし、カール・フィリップ・エマニュエルはイタリアの作曲家と見紛うばかりの旋律美で疾風怒濤の楽章を駆け抜けます。このメロディーは一回聴いただけで覚えてしまいました。
ヨハン・クリスチャンは長男とは25歳、親子ほども離れていて、モーツァルトなどに直接繋がっていく新しさを感じることが出来ます。
リステンパルトらしいアルバムで恐らくそれぞれの特徴がよく伝わる選曲としたのでしょう、3人3様の音楽が楽しめ、比較しながら聴くのも一興です。
仏クラブ・フランセのスイス版で、元々の録音が優秀なため素晴らしい音質が楽しめます。
とくにステレオは大変珍しく貴重。