中林淳真/
ギターと管弦楽のためのバレエ音楽「グラナダ1492年」
ギターと弦楽合奏のための「悲しみの聖母」(バルトロメ・E・ムリーリョの絵による)*
中林淳真(G)
フェデリコ・モレーノ・トローバ指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
*中林淳真 指揮 東京フィルハーモニー交響楽団
中林淳真は小原安正(1914-90),ナルシソ・イエペスに師事、80歳を超える今も現役で活動する、我が国国際派クラシック・ギター奏者の草分け。
作曲も、早坂文雄(1914-55)とこの盤で指揮を執っているフェデリコ・モレーノ・トローバ(1891-1982)に師事しており、ギター独奏曲をはじめとして多くの作品を発表しています。
「グラナダ1492年」はスペイン・バレエのために書かれた曲で、1492年というのはイスラム教徒からスペイン奪還を果たした年であり、コロンブスが新大陸を発見した年でもあります。
この録音は'77年にスペインの作曲家・指揮者で中林の師でもあるモレーノ・トローバの来日の折に行われた「スペインの夜」と題したコンサートのライヴ収録です。
「悲しみの聖母」は中林がセビーリャに旅した折、同市の市立美術館でバルトロメ・E・ムリーリョ(1617-82)の「ラ・ドロローサ」(悲しみの聖母)に接して受けた感銘を基に作曲されました。
当初は弦楽合奏曲として書かれましたが、'75年にギター・パートを加筆、改編されました。
この録音は'77年、中林が指揮とギターソロを受け持って、東京・杉並公会堂で公開収録されたものです。