audio-technica の世界に誇るべき独自の発電機構VM方式はMM型の一種で、元々は米SHURE や独ELAC が保有していたMM型の基本特許に抵触せずにアメリカ国内で販売出来るようにとの意図をもって開発がスタートしましたが、それを大きく超えて優れた方式として実を結びました。
すなわち、ラッカー盤に溝を刻むカッターヘッドに類似した構造の発電系でピックアップすれば最も忠実な再生が可能という実に分かり易い理屈です。
その構造は、カンチレバーの上にV字型に取り付けられたマグネット2本と、その磁束を受けるべく、同じくV字型に配置されたポールピースで構成され、しかもコイルは完全に左右独立して2つ備わっています。
オーディオテクニカの新しいVM型エントリーモデルがAT-VM95C 。
接合丸針で4mV の出力をもつ、使い易いカートリッジです。
新形状で、カートリッジ側に固定用のナットが埋め込まれていますので、ヘッドシェルの上からビスで留めるだけで確実に固定が出来て楽です。
こんなところもエントリーモデルとしての嬉しい心配りですね(写真3)。