FIDELIX フィデリックスは中川 伸氏が1976年に興したメーカーですから、すでに40年を超える実績があります。
生まれながらの技術屋である中川氏の、アナログからデジタルまで、またオーディオだけに留まらない幅広い技術力とアイデアによって生み出される製品は他に類を見ない独創性を有しています。そして何よりその独創性が身となり音となって見事に結実していることは、このメーカーの特筆すべき点です。
中川氏の命名はその特徴そのままを表しているものが多く、このSilent Ending もまさにそう。
ターンテーブル・ストッパーということですが、さて何に使うアクセサリー?
勘のよい方はその名称と外観を見れば分かるかもしれません。
夜、すっかりリラックスして(或いはグラス片手にほろ酔い気分で)レコードを聴いているうちにいい気持ちで寝込んでしまったことがあるのでは? 目が覚めてみて、スピーカーから「ボツッ、ボツッ、…」というリピート音が。あー、またやってしまったか!
この持病の重い方は、是非この製品の導入をご検討下さい。
動作としては、針がレコードの内周まで来て音溝が終わり最内周の無音部分まで来ると、プラッターの回転が止まるというものです。針のリフトアップはしませんので、針先は盤面に降りたままですが、盤は回りませんので針先の摩耗はなく安心というわけです。この方式はトーレンスもセミオートと呼んで採用していました。
針の位置検出はフォトカプラ-でアームパイプの位置を光学的に非接触検知することで行っています。フォトセンサーの間にアームパイプが来て光を遮るとストッパーのスイッチが入り、プレーヤーの元電源が切れてプラッターの回転が停止する仕組みです。
使い方は、まずセンサー部を、音溝が終わって針が最内周に来たところでアームパイプがちょうどセンサーの光を遮る位置に固定します(両面テープ使用)。
センサー部は6種類の高さに設定出来ますので、殆どのプレーヤーに使え、アームで何かを押す接触式と異なり非接触なので、軽針圧カートリッジでも安心です。
プレーヤーの電源プラグはSilent Ending のリアにあるコンセントに挿します。
さらにもうひとつ、大きなメリットが盛り込まれています。プレーヤーの電源を一度取り込むのを利用して、電源フィルターを内蔵させているのです。これについては設計者の中川氏によると、テストによりDCモーター,シンクロナスモーター,ダイレクトモーターのいずれでも予想以上の効果が認められたということです。