モーツァルト/レクイエム K.626(C.R.F.モーンダー版)
エマ・カークビー(S)、キャロライン・ワトキンソン(Cont)、アントニー・ロルフ=ジョンソン(T)、デイヴィッド・トーマス(Bs)
クリストファー・ホグウッド指揮 エンシェント室内管弦楽団
エンシェント合唱団
ウェストミンスター・カテドラル少年聖歌隊(合唱指揮:デイヴィッド・ヒル)
録音当時ケンブリッジ大学クラインツ・カレッジ客員教授であったイギリスの音楽学者、リチャード・モーンダーが2年半の研究を経て完成した、より「純正」に近いモツレク。
「徹底的な研究により、まず“ジュスマイヤーだけ”の部分を洗い落とし、モーツァルトの要素を取り出し、さらにそのモーツァルトの要素に加えられたジュスマイヤー的な誤りを、モーツァルトの手法によって訂正加筆するという方法を採っていった。
そのためバイヤー版が“モーツァルト以外”の要素を内蔵したままのひとつの訂正の試みであるとすれば、モーンダー版はむしろ革新的であり、不純の要素を否定して、“モーツァルトによる”レクイエムを再生したことに素晴らしさがある。
こうした研究と改良は、今後も行われるに違いないが、今後の出発点はもはやバイヤー版ではなく、白日の下に多くの客観的証拠を持ち出したこのモーンダー版であることは間違いないだろう。」(石井宏、ジャケット解説より)
付属の解説リーフレットにモーンダー教授自身の詳細な解説が載っていて、モツレクファンはもちろん、モーツァルト・ファンなら必携の盤!