ベルリオーズ/幻想交響曲 OP.14
ルイ・フレスティエ指揮 セント・ソリ管弦楽団
Louis Fourestier
ルイ・フレスティエ(1892-1976)はフランス、モンペリエ出身の指揮者,作曲家。
フレスティエを含め、モントゥー,アンゲルブレシュト,アルベール・ヴォルフ,デゾルミエール,ミュンシュら、所謂フランス往年の名指揮者たちは皆ほぼ同じ時代に活躍しました。
フレスティエは地元の音楽院でチェロを学んだ後、パリに出てパリ音楽院でポール・デュカス,ヴァンサン・ダンディらに就いて指揮と作曲を学びました。
1924年にはカンタータ「パトリア」でロッシーニ賞、25年に「アドニスの死」でローマ大賞、27年には交響詩「ポリニケス」でウジェル賞と立て続けに作曲賞を受賞。
1927年からはパリ・オペラコミック座のチェロ奏者となりましたが、その後そのオーケストラの指揮者に就任。
1928年にはアンセルメやコルトーとともにパリ交響楽団創設に参加、指揮を行います。
1938年、パリ・オペラ座の首席指揮者となり、戦後はパリ音楽院で教鞭を執りました(1945-62)。
教え子には、ルイ・フレモー,ルイ・ド・フロマン,ポール・カポロンゴらがいます。
この幻想交響曲は知る人ぞ知る録音。
モントゥーやミュンシュらと同じく、オーケストラともどもこの頃はまだ色濃くあったフランスの良き伝統ともいうべき熱く、鮮やかな演奏。
驚くべきは録音。ステレオ最初期とは思えない優れた収録で、大太鼓の皮の震えまで聞こえるのはステレオ時代でも稀。
元々は仏クラブ・フランセ録音ですが、これは米OMEGA のライセンス盤。
十分優れた音質で、そもそもフランス盤ではステレオ仕様が極めて入手困難であり、ステレオで聴くことが出来るのは大きなメリットです。
最近、この録音をCD復刻した平林直哉氏もOMEGA のオープンリール・テープを使用していました。
表面擦り傷はありますが、ほぼ音には影響なく、再生は良好です。
とてもレアな一枚。