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ホーム貴重ライヴCD/PREMIEREレーベル[新品CD-R] ORGANUM バルビローリ&ウィーン・フィル、'67年ステレオ・ライヴ/ブラームス 交響曲第4番, モーツァルト「リンツ」
商品詳細

[新品CD-R] ORGANUM バルビローリ&ウィーン・フィル、'67年ステレオ・ライヴ/ブラームス 交響曲第4番, モーツァルト「リンツ」

販売価格: 1,900円(税別)
数量:
[CD-R盤]
 
モーツァルト/交響曲第36番 ハ長調 K.425「リンツ」
ブラームス/交響曲第4番
ホ短調 OP.98
 
ジョン・バルビローリ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 
1967年12月17日、ウィーン・ムジークフェラインザール
ステレオ、ライヴ収録
 
バルビローリとウィーン・フィルによるステレオ・ライヴ録音。
アメリカ人コレクターによる音源提供。オリジナルはオーストリア放送(ORF)による収録だが、アメリカのFMラジオ局との交換音源としてアメリカ国内で放送され、エアチェックされたテープが当ディスクの元となっているようだ。ORF は1967年頃からステレオ録音を導入したが、当録音は最も早い時期のステレオ・ライヴ録音の一つと思われる。
 
驚くべきは音の良さで、1967年とは思えない鮮烈な音質。直接音主体の録音でホールトーンはやや控えめだが、適切なステレオ用マイク・セッティングが行われているらしく、ステレオの定位に不自然さはなく左右チャンネルの分離も良好でまったく問題ない。当時エアチェックしたアメリカ人リスナーの受信環境が良く、録音機器も高品質だったのだろう。
但し、メジャー・レコード会社の録音のような整理され磨き上げられた、悪く言えば化粧され演出されたサウンドではなく、やや荒削りながら、客席最前列で聴くようなむき出しの臨場感あふれるもので、ムジークフェラインで聴衆が実際に聴いたと思われるような音質。しかも、この種のライブ録音に付きもののヒスノイズやハムノイズはなく、会場ノイズも皆無に近い、理想的な状態かも知れない。
 
このような高音質であるため、ディスク化に当たっては、FM放送の周波数上限である15kHzを20kHz程度まで拡張、演奏終了後の拍手をフェイドアウトさせた以外には、ほとんど手を加えていない。
ブラームス演奏中のおそらく楽員による「コトン」といった小さな物音(管楽器をスタンドに置いた音か)。同じくブラームス演奏終了後、アナウンスを入れるためか、拍手が途中からモノラルに変化する箇所は、いずれも鑑賞の大きな妨げにはならないと判断し、修正は行っていない。
 
ザルツブルク音楽祭公演やウィーン・フィル定期演奏会など、ORF が収録したライブ録音は、正規のオリジナル・マスターを元に独オルフェオなどから多数CD化されているが、いずれも生々しさが失われ、音響条件の悪い会場の後方客席で聴くような、またはライヴとは思えない「飼い慣らされた」サウンドになってしまっていることが多い。スタジオ録音のような無難な音作りを目指しているのだろうが、これらはORF 自身のプロデューサーやエンジニアが強く関与しているとのことで、恐らく当録音も、正規音源によるCD化が実現した場合は、そのような大人しいサウンドに変容することになると思われ、その意味ではオリジナルの音質を知る貴重なディスクでもある。
 
バルビローリとウィーン・フィルは、1946年と1947年、当録音を含む1967年に計12回共演したのみだったが、1966〜67年、英EMI にブラームス交響曲全集をレコーディングした際には、コンサート・マスターのワルター・バリリ(或いはボスコフスキーだったか?)が「バルビローリの元では、我々は全力を尽くさなければならない」と語ったように、親密で良好な関係にあった。バルビローリは温厚な人柄だが、リハーサルは要求水準が高く厳しかったと言われており、その音楽性の高さを評価したのだろう。
 
当ディスクの12月17日の演奏は、ウィーン・フィル定期演奏会1967〜68年シーズンの第5回目に当たり、3回公演の2日目、昼12時開演のマチネー(夜は歌劇場の仕事があるため毎回この時間に始まる)、前半にモーツァルト、続いてドビュッシーの「海」、後半にブラームスという、やや長めのプログラム。
注目すべきは、前記ブラームス交響曲全集録音のうち、第4番が12月6〜8日に録音されており、まさにレコーディング直後の公演であること。EMI に録音したその他3曲の交響曲は、実際の公演で披露されることはなかったから、貴重な実演の機会を捉えた録音と言える。また、正規のスタジオ録音を残さなかったモーツァルトも同様に貴重な録音と言える。
 
バルビローリとウィーン・フィルによるブラームス交響曲全集のEMI 録音は名演と言われているが、発売当初から日本の批評家の間では、その叙情性や優美さを評価する一方、ブラームス作品が持つ構築性や構成力が弱いとして「あまりにもバルビローリ的」という批判もあった。聴衆のいないムジークフェラインの豊かな残響を含んだEMI 録音では、そのような印象も間違いではないように思えるが、当ディスクの演奏は残響が少ない分、またライブの勢いもあり、構築性や構成力が弱いという印象はない。一方、バルビローリらしい叙情性もよりダイレクトに伝わってくるようだ。いずれにしてもスタジオ録音とは異なる印象のライヴ録音が優秀な音質で聴けることに意義がある。
 
バルビローリは、当ディスク以外にモーツァルトの交響曲第36番のスタジオ録音を残さず、1969年のライヴ録音がある。
また、ブラームスの交響曲第4番は、1959年英パイにハレ管、上記のように1967年英EMI にウィーン・フィルとスタジオ録音していた。
 
 
※総合カタログは下記を参照下さい:
https://www.ne.jp/asahi/classical/disc/index2.html
 
*【ご注意】
当商品はCD-R盤です。CD-Rは通常の音楽CDとは記録方法が異なり、直射日光が当たる場所、高温・多湿の場所で保管すると再生出来なくなる恐れがあります。
また、CD・DVD・SACD再生兼用のユニバーサルプレーヤーや、1990年代以前製造の旧型CDプレーヤーなどでは再生出来ない場合がありますが、メーカーや機種の異なるプレーヤーでは再生出来ることもありますので、複数のプレーヤーをお持ちの場合はお試し下さい。
商品詳細
レーベル:ORGANUM
品番:110123AL
Stereo/Mono:Stereo
録音:1967.12.17、ムジークフェラインザール(ウィーン)、ライヴ録音